文化と言語のカベ


金曜日の午後。こちらの会社では体半分以上もう週末に突入しているという感じでございます。早めの時間から消えていなくなる人多し。そんな午後に「Food Drive」なるものが開催されました。ていうかただ食べ物を持ってきて寄付するというチャリティです。会社の人みんなでチームに分かれて(てきとーに分類されて)、一番たくさん持ってきたチームに賞品、というゲーム方式でございます。チームといっても別に会うわけでもないし私は知らない人ばかりだったのですが、何も持ってこないというのも何となく他の人に悪いナーと、どこかに残っていた日本人的発想により、私もアメリカ版100円ショップの「Dollar General」へ行って3つで1ドルの缶詰など8ドル分くらい買っていきました(とりあえずオチはない)。
学校でも似たようなチャリティがあったりと、どこへ行ってもチャリティというのが浸透している文化なわけです。しかもチーム制にしてゲームを楽しむ感覚にしたり、持ってこないとチームの人に悪いというようなプレッシャーを利用したりと、うまく考えられているのがけっこう驚きです。しかもチャリティの行き先は地元の子供たちだったり貧しい人たちであったり、ものすごく身近なところで助け合いしてるわけです。私も長年、なるべくそういったものに参加したいと思いつつも色々と理由をつけては面倒くさがったり、街中の募金はうさんくさくて信用できなかったりでほとんど何もしてきませんでした。日本でも「赤い羽根」とかあからさまなのもいいですが、もっと小学生でも参加できて楽しめるものや、会社にいながらちょこっとできることがあれば、もっと生活に浸透するのかなーと思うのです。


そんな中で私は6週間目にして初めてプロジェクトプランを書き上げ、金曜日中にプロジェクトを依頼するITの部署に提出すべく、チームリーダーに見てもらっておったわけです。
うちのウェブはトラフィックもまだまだだし、システムも改善すべきところがたくさん。私からみても「全然なってない」のです。その分やることがたくさんあって面白い。すでに出来上がっている大手コマースサイトなどで働くのもすごい勉強になるだろうけれど、いまの会社では根幹の部分から関わらせてもらえる。教えてもらうのではなく、自分で色々とリサーチをやって、どんどん提案していくことができる。
これまでに私は大きめのプロジェクト2つについてコツコツとリサーチなどをしていたわけですが、そのうちの1つはITとの連携が(ウェブのマーケでITと連携しないことなんてないけど、特に)必要で、ある程度こちら側の見解が固まったところでITに具体的に動いてくれるように要請すべく、プロジェクトリクエストというのを作成。それを私自身が書いて、チームリーダーに見てもらったら、やっぱりある、文法の間違い。内容の変更に加えて文法もいくつか直されて、ああオレはまだまだだなあと、急いで直しつつ落ち込む。これじゃアメリカ人と同じ土俵なんてのれないよ。
もっと深刻かもしれないのは、アメリカの制度など全然分かってないこと。私が働いているNPOは一応、というかバリバリ政治に関わっています。要するにロビー活動をするNPOなわけです。といってもマーケはバックオフィスだし、特にインターネットマーケティングでは内容は外注しててシステム作りが仕事のメインなので、政治的なことにはほとんど関わっていない。そうはいっても、政治関係の用語とか、アメリカ人には一般用語でも私は聞いたことのないというようなことがたくさんあっては、そのたびにチームの人に教えてもらって、よくオレなんか雇ってくれたもんだ、とまた落ち込むわけです。政治に対する人々の姿勢とかも全然日本と違う。そのへんがツライのですが、特にこれから大統領選挙シーズンの本番がやってくるので、メディアには注意しとかんといかんなぁと気合いを入れているしだいです。